結論:奇妙さの壁を越えれば止まらない、伏線回収も光る名作

ジョジョの奇妙な冒険

荒木飛呂彦 ・ 連載中

4.5

「とにかく奇妙、最初絵になれるまでが大変。読み始めると止まらない。登場人物多いのに覚えられる。暇な時間が必要」

結論から言うと、「ジョジョの奇妙な冒険」は筆者評価で5点満点中4.5と非常に高い評価をつけた作品だ。読み始める前に身構えてしまうほど独特な絵柄と、とにかく奇妙としか言いようのない世界観が最初の関門になるが、そこさえ乗り越えてしまえば物語に引き込まれて読む手が止まらなくなる。登場人物の数が非常に多い作品であるにもかかわらず、一人ひとりの個性がはっきりしていて、読み進めるうちに自然と覚えられてしまう構成力の高さも印象的だ。一方で、腰を据えてまとまった時間を確保してから読みたい作品でもある。バトル・ファンタジー・伏線回収というジャンルが好きな読者であれば、迷わずおすすめできる一作だと言える。

「ジョジョの奇妙な冒険」はどんな作品か

本作は荒木飛呂彦による少年向け漫画で、集英社から刊行されている。1987年に週刊少年ジャンプで連載がスタートし、現在は掲載誌をウルトラジャンプに移して連載が続いている、息の長いシリーズだ。ジャンルとしてはバトル・ファンタジー・伏線回収の要素を併せ持つ作品として位置づけられる。長年にわたって物語が紡がれてきており、単純なバトル漫画にとどまらない奥行きのある構成が特徴だ。筆者はこれまで刊行されている分をひと通り読了しており、連載中の現在も追いかけている作品の一つになっている。

良かった点

筆者が特に評価しているのは、読み始めると止まらなくなるほどの引き込む力と、登場人物の多さにもかかわらず一人ひとりをしっかり覚えられる作り込みの巧みさだ。伏線回収という持ち味が示す通り、作中に張られた伏線が丁寧に回収されていく構成の面白さも大きな魅力の一つだと感じている。バトルとファンタジーの要素が組み合わさった独自の世界観は、他の少年漫画にはない濃厚な読み応えを生んでおり、読み進めるほどに引き込まれていく感覚があった。多くの登場人物が入れ替わり立ち替わり登場する構成でありながら混乱しないのは、それだけキャラクター一人ひとりの描写がしっかりしている証拠だと言える。

気になる点

一方で、独特な絵柄に慣れるまでが最初のハードルになる点は正直に触れておきたい。ここで読み進める手が止まってしまう読者もいるはずだ。また、腰を据えてまとまった時間を確保して読み進めたい作品でもあるため、隙間時間に少しずつ読むというよりは、じっくり向き合える時間があるときに読み始めるのがおすすめだ。長期にわたって連載が続いているシリーズであることもあり、まとまった巻数を一気に読むにはそれなりの時間と気力が必要になる点も覚えておきたい。

こんな人におすすめ

バトル・ファンタジー・伏線回収が好きな読者はもちろん、独特な絵柄や世界観に一度チャレンジしてみたい人、じっくり腰を据えて長編シリーズを読み込みたい人に向いている作品だ。多くの登場人物が登場する物語でも混乱せず楽しみたい人や、伏線が丁寧に回収されていく構成を味わいたい人にも合っている。最初の壁さえ越えられれば、止まらなくなるという読書体験を味わえるはずなので、まとまった時間が取れるタイミングで手に取ってみてほしい。

合わせて読みたい

「ジョジョの奇妙な冒険」と合わせて読みたい関連作を3作紹介する。

1. ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース カラー版

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「ジョジョの奇妙な冒険」と同一シリーズの原点ともいえる作品で、荒木飛呂彦がシリーズの中で最初に大きな注目を集めた部だとされている。筆者評価は5点満点中5と最高評価で、登場するキャラクター全員が油の乗った状態で描かれている点が最高だと感じている。シリーズの入り口としても、原点を味わい直す一冊としてもおすすめできる。

2. ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオン

シリーズ第8部にあたる続編で、全27巻で完結済みの作品だ。筆者評価は4.5と高く、一周回った後のジョジョとして楽しめる一方、年齢を重ねると設定についていくのが難しくなる面もあると感じている。長く読み続けてきた読者だからこそ味わえる感慨がある一冊だ。

3. ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン カラー版

こちらもシリーズ第7部にあたる続編で、完結済みの作品だ。筆者評価は4。一周回った後の最初のジョジョという位置づけで、スタンドの設定をある程度把握している状態で読んだぶん、逆に難しく感じた部分もあったという。シリーズを追いかけてきた読者ならではの視点で楽しめる一冊と言える。